彰化県立美術館は現在中部地区で最も新しく、規模も施設もトップレベルの県立美術館で、吹き抜けの広々とした空間を有し、現代的なグリーン建築設計となっています。彰化市の東民街と卦山路の交わる場所に位置し、近隣には国定古蹟の彰化孔子廟・武徳殿・節孝祠などの文化資産や、彰化県立図書館・彰化芸術館・彰化市立図書館・彰化生活美学館・八卦山大仏風景区などといったカルチャースポットが数多く点在するため、それら全体が彰化で最も美しい一つの文化生活エリアとなっており、芸術文化に親しむ場を人々に提供するばかりでなく、地域の芸術文化活動を盛り上げて、県民の芸術文化への関与度を高める役割も果たしています。
　彰化県立美術館は、鉄筋が木の枝のように斜めに交差する斜め柱構造を採用した現代的な建築で、八卦山の竹林のイメージと伝統的な格子窓に発想を得たデザインとなっており、高さの異なる3つの屋上庭園は、八卦山の自然環境や武徳殿の景色と調和し、自然と人文、古い歴史と新しい文化的建造物とが互いに共鳴し合う素晴らしさを味わうことができます。建物全体は「2013年度国家卓越建設賞」の最優秀規格設計部門公共建築の部でゴールデンクオリティアワード第2位を受賞したほか、2014年度FIABCIエクセレンス大賞に台湾代表として参加しており、台湾の建設工事の品質および建築設計の模範ともなっています。建築的特色および規模や施設の全ての点において優れた特色を持つ当美術館は、中部地区を代表する県立美術館であるとともに彰化の誇りでもあります。
　彰化県立美術館の中庭には、台湾最大の壁面パブリックアート作品「天地の美」が配置されています。作品には様々な素材が用いられ、彰化を代表する豊かな人文と自然を形にし、大地の生命力を表現しています。透き通った爽やかなグリーンのガラスは清らかな自然環境を表し、大地の地層をかたどった陶板は、大地に深く根ざす人々の文化を象徴しています。ステンレスの球体は天空の澄み切った青と白い雲を映し出すとともに、今私たちが暮らしている環境と心の内面世界を映し出し、私たちと対話しています。自然と人文の豊かさを表現する細やかなグラデーションが美術館の建築空間と共鳴し合って究極の美を視覚化しており、当館のアートの最大の見どころであると言っても過言ではありません。

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