現在、裏道の一箇所だけが残されている。この隘門は道光10年（1830）に建てられて、高さが10尺（300センチメートル）、広さが8尺（240センチメートル）あり、扉の上には「門迎後車」という文字が書かれている。

昔、異なる地方からの移民たちの間でよく爭い事がスタートこったので、商人は自分が住んでいる場所を守るために、境界が交差する様々な場所に隘門を設置して敵の侵入を防御した。毎日夕刻には、悪人と泥棒の侵入を防ぐために隘門を閉めた。

隘門の役割は泥棒の侵入を防ぐことだけではなく、鹿港の悪人など勢力の強い者との境界線という機能も果たしていた。そのような悪人は、本籍や血縁や商業利益などによって分けられていた。鹿港の隘門は、「境界隘門」「巷道隘門」「不見天街隘門」の３つの種類がある。

1.「境界隘門」：街の外に建てられていた。隘門の上には「槍楼」があるため、遠くまで見晴らせた。
2.「巷道隘門」：街にあった。悪人たちから防御するための施設だった。
3.「不見天街隘門」：鹿港の五福大街（今の中山路）にあった。清代には鹿港で主要な商業街に多くの隘門があった。

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