鹿港地蔵王廟は清初に建てられた。そして、嘉慶20年（1815）に八郊の人達が「天后宮」（旧媽祖宮）の修復のための資金を集めている際に、地蔵王廟は現在の場所に建て直された。その修復には約1200元（当時の金額では大金だった）かけられた。また、光緒4年（1878）には再び建て直され、その地蔵王廟には光緒からの「天竺尊嚴」という横額が保存され現在ににっている。

日本統治時期には、日本人によって地蔵王廟に国語伝所が設置されたが、明治30年に彰化に移設された。

地蔵王廟には地蔵様や「祀境主公」「註生娘娘」「十殿閻羅」が祀られている。1985年に地蔵王廟は第三級古跡に指定され、1999年に政府からの資金によって修繕工事が行われた。しかし、修繕工事期間中に９２１地震がスタートこったため工事は停滞していたが、2003年に再開されて2004年に完成することになった。

地蔵王廟は「二進一院」という造りになっている。地蔵王廟は「陰（「闇」のこと）廟」だと考えられ、天井が低く造られていて闇廟の雰囲気を醸し出している。三川殿には三つの門扉があり、平日には正門と「龍辺」が開けられ、旧暦７月の中元の時には「虎辺」が開けられる。これは、「鬼の門」を開くという意味が込められている。

地蔵王廟の正門の門神は、普通の廟とは異なり「秦叔寶」と「尉遲恭」がある。また、「龍辺」とは文官のことで、「虎辺」とは小役人のことである。

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