施鎮洋は1946年、鹿港に生まれました。その父、施坤玉（1919～）は福建省泉州の出身で、伝統的木造建築の大木作の職人でした。施鎮洋は父親の施坤玉から木彫の手ほどきを受け、幼い頃からたびたび父親について各地の廟宇の作業現場に出入りしていたため、知らず知らずのうちに木彫の仕事に対して興味を持つようになり、18歳（1963）頃から本格的に木彫の仕事を始め、若干の工事を父から請け負っていました。しばしば施坤玉が設計して施鎮洋が実際の彫刻を担当するという形態で作業を行い、34歲（1979）からすべての作業を一人で請け負うようになりました。
　　施鎮洋は若い頃に独立して以降ずっと鹿東路の旧宅で作業を行っていましたが、2000年になってようやく旧港に新居を購入し、現在その1階を彼の木彫作品の展示スペースとし、長年のコレクションである様々な「木の種」も展示するという計画が進められています。

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