彰化県竹塘郷田頭村内を流れる濁水渓の堤防そばにあります。この地に根を下ろした1本の小さなガジュマルが台湾の母なる川・濁水渓に育まれ、長い歳月をかけて台湾で一番「広い」木に成長しました。樹冠面積は3000坪余りに達し、たった1本の木ながら森さながらの様相を呈しています。幹と枝が複雑に絡み合い、太い気根が幹から龍の爪のように周囲に向かって生い茂り、その様子が九天を飛ぶ龍のようであることから「九龍」と名付けられました。西螺大橋が架けられるまでは、村民が日用品を買い求めに川を越え、再び村に戻る際の目印にされていました。また、木の下には人々の願いを聞き届ける阿弥陀三尊が祭られ、信仰の対象にもなっています。
このガジュマルの老木は根から分かれた数十本の枝が主要部分を構成し、幹と枝がそれぞれに四方に伸び続けてぴったりと地面を這い、さらに枝葉が上に生長して緑の巨大な傘状の茂みを形成した結果、今日の緑の堡塁の姿になりました。

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