彰化県のムスリム産業チェーンに新たな戦力が加わりました。彰化県埔心郷にある「魔菇部落生態レジャー農場」は、昨2019年12月に「国際ムスリムツーリズム産業連合発展協会」からムスリムフレンドリー施設の認証を取得。昨日18日にその証書が授与されました。同農場は彰化県で同認証を取得した初の業者であり、彰化県を訪れるムスリムの方々に、レジャー・娯楽に最適な行き先を提供することができます。
休日を迎えるたびに、大勢の行楽客が押し寄せるという魔菇部落生態レジャー農場。道に立つ巨大なキノコモチーフの入場券売り場に、まず目を奪われます。園内には、真菌養殖エリア、アクティビティが楽しめる大きな芝生エリア、養生レストラン、テーマショップ、ミニトレイン、DIYスペースなど、親子で一緒に体験できるアクティビティや施設が数多くあります。キノコ好きが高じた結果、高給の仕事をやめ、キノコ農業に身を投じたという農場の創業者は、大量の薬品で害虫と雑菌を抑えなければならなかった従来の栽培方法に思うところがあり、有機キノコの栽培に取り組みながら、様々な栽培方法を視察するために世界各地を訪ね歩いています。そして、親子向けレジャー、エコツーリズム、ロハスなグルメの普及推進を目標に、2009年に魔菇部落生態レジャー農場を設立後、さらにムスリムフレンドリー施設の認証を取得しました。この認証のほかに、ムスリムフレンドリーレストランの認証にも現在申請中です。大人も子供も、またムスリムの方々も、ぜひ台湾のキノコワールドが探索できる楽しいキノコ三昧の旅にお越しください。
彰化県政府城市・観光発展処によれば、世界には地球人口の4分の1に当たる18億のムスリム人口がおり、その6割以上がアジアに暮らしているといいます。そのうち、アジアのムスリム大国であるインドネシアとマレーシアからの昨年の訪台客数は、66万人以上にも上ります。そこで、彰化県の業者が世界のムスリム市場に対応できるよう支援するため、県政府は積極的にムスリム関連認証の取得を推進しています。今年の2月13日に開催した「2020年度彰化県ムスリムツーリズムセミナー」では、「訪台ムスリム観光客の現状と受け入れ実務」と「ハラール認証概論」の講座を開講し、ムスリム観光客の文化、タブー、飲食習慣、認証情報について、業者らに理解を深めてもらいました。参加した県内46の業者からは大きな反響があり、県政府では業者のムスリム関連認証の取得に向けて、引き続きサポートを続けていく予定です。
彰化県政府では、ムスリム認証の推進を通して、ムスリムフレンドリーな環境を少しずつ整備するとともに、将来的には台中市、南投県、雲林県などの周辺県市の観光資源を結び付けることで、旅行行程が点から線、線から面に拡大していくことを期待しています。そのためにも、彰化を訪れるムスリムの方々が安心して食事をし、楽しく遊べるよう環境を整備することで、ムスリム観光客の間で高い評価を確立し、その支持の獲得を目指していきます。